寮に入って1年目ぐらいか、ちょっと風邪気味だったある日、共用の冷蔵庫に置いていた自分の牛乳を飲んだ。味が変だ。「お、なんか変な味だなあ、風邪が舌にきたか。もっと飲んで栄養つけないと」とぐびぐび飲んだ。しかし、会社に着いたころには、完全に腹に来てしまっていて、その日(金曜だったと思う)は一日中トイレに通いっぱなしで仕事にならなかった。
死ぬ思いで寮に帰り、もう一度牛乳を飲むときに気づいたのだが、「牛乳が泡だっている!!」鼻が死んでいたので他の寮生に見せたところ、「洗剤みたいな臭いがするぞ」と言われた。誰かが洗剤を入れていたのだ。
当時はすれてなかったので、ことを荒立てては会社も困るだろう、などと思い、寮監に報告しただけだった。後日、各階にあった冷蔵庫は寮監の目の届くところにまとめて移設された。今思えば、とっとと警察沙汰にしておけばよかった。死ぬところだったぞ。誰かは知らんが、まんまとひどい目にあってしまったわけだ。
同じ時期に、他にも食べ物に洗剤を入れられたりとか、洗濯機にガムを入れられたりした人もいたので、個人的な恨みではない、とは思うのだが。だって僕ってナイスガイで、思い当たるふしがないし〜。(というような性格だから、洗剤入れられるのかもしれんな)
そんな経験をしておきながら、なぜか人間不信にもならず、その後も年齢制限で追い出されるまで寮にいたあたりが、僕の鈍感なところらしい。