廊下の掃除機の音と聞こえてくるスペイン語で目が覚める。起きたら11:40 だった。サンフランシスコ時間で8:40 なので、順調に時差ボケているといえる。
下へ降りていって YMCA を探検。ロビーから階段を上がって2Fへ。プール発見。さらに3Fへ上がると、フィットネスクラブの入り口があった。入り口の横には軽食を売っていて、野菜ジュース($2)と菓子パン($2)を購入。そのへんに座って食べる。野菜ジュースは目の前で野菜切って作ってくれたもので、おいしかった。もっとちゃんとした食堂があるように、YMCA のサイトには書いてあったんだけどなぁ、と思いつつ。
スポーツバッグを持った人達がドアの向こうに入っていくので、カウンターのおねえさんに、宿泊者なんだが中を見てもいいか、といった。そしたら紙パッドを示されて、部屋番号と時間を記入。ちょっと見るだけなのに。
ドアの中は巨大なロッカールーム。相当大きい。その中に、シャワー、サウナ、スチームサウナなどがある。あと体重計もあった。シャワーは壁にたくさん並んでるやつで、素っ裸のおっさん達が隠さずに洗っている。そういえばその向こうにあるはずのフィットネスクラブ本体は見に行かなかったな。運動するような服装は持ってきてなかったので。ロッカーには鍵はない。自分で持ってきた南京錠を使って施錠するみたいだ。
4分で見学を終えて、さっきの紙に退室を記録。そのまま外に行くことにした。そしたら、ちゃんとした食堂が玄関の真横にあったのを発見。夜中しか前を通ってなかったので気づかなかった。
58th and 8th Ave の角のスーパーでデジカメ用の電池(A4x8 $6.99)を購入。4本しか要らないが8本パックしかなかった。それにしてもアメリカは電池が高い。現金をちょっと増やそうと思い、ATM カードで買ったが、いつも行ってるSF のWalgreens のようにキャッシュバックすることはできなかった。
代わりに、すぐ近くのBank of America で、ATM からクレジットカードでキャッシング。でも手数料$1.50 を取られてしまった。
59th St. から地下鉄の1番に乗る。Metrocard をswipe。カードの残金$14.00。あれ? なんか思ったより減ってないぞ。ひょっとして$20買うとおまけがつくのかな? 南行きの電車に乗り込んだ。
電車の中には、日本語も含め6ヶ国語で、「先頭5車両しか South Ferry 駅では降りられません」と注意書き。車内アナウンスもしつこいほどくりかえす(こちらは英語だけ)。South Ferry 駅で降りて、じゃあ後ろの車両はどうなってるのかな、とホームの端まで見に行った。後ろ側の車両のところはホームがなく、ただトンネルが奥に続いているだけだった。
駅から出る。露店がいくつか。アジア系の女性が映画のDVDを売ってる。縦長の本物っぽいケースに入れ、地べたにびっしり300枚ぐらい並べて売っている。一枚$5。最近映画館で観たような映画まで並んでいるし、まちがいなく違法コピーだろう。大胆なところで売ってるなあ。
右手側に進むと、スタテン島行きの無料フェリー乗り場についた。地下鉄の駅からここまで、アメリカとは思えないほど階段ばかりで、車椅子用のアクセスが見当たらない。(他の入り口もあったみたい) フェリーの待合室は大きいが、改装中らしくベニヤ板で大きくかこまれている。今 1:50 で 次の便は 2:00 と書いてある。ガイドブックには往復50分とあるのでちょっと無駄っぽいが、乗ってみるか。
しかし、実際に乗船できたのは 2:10 。こんなにたくさん乗れるのか、と思っていた待合室中の人々は、なんの問題も無くフェリーに乗れたどころか、スカスカである。1F, 2F と地下の左右に入れるフェリーは巨大だった。
毎日使ってるであろう住人は船の中のベンチで座って本読んだりしているが、観光客も多く、大勢が甲板に出て写真を撮っている。僕も自由の女神に一番近づいたあたりで写真を取った。1F には売店もあり、ホットドッグなど売っている。やがて終点に到着。全員かならず降りるように、とアナウンス。スタテン島に用がない観光客もちゃんと降りろということだね。
降り場からぐるっとまわって乗り場へ。ほどなくゲートが開き再乗船。帰りは売店がすごい行列になった。行きで満足した客が帰りは食欲を満たすというかんじ。終点近く、何人かが地下に降りていくのでついていってみると、地下からも下船できた。甲板の通路が準備される前に地下の出口はもう歩いて渡れるので、ここが一番早く降りられるのだろう。
バッテリー公園の横を北へ歩く。チキンの串焼き、焼き鳥だな、を屋台で買う。$2.50 けっこううまい。そのままトリニティ教会(よくわからんがガイドブックに載ってた)を見て、右に曲がってNYSE(ニューヨーク証券取引所)。ダウが上がったの下がったのの中継で必ずニューヨーク特派員が前に立ってるあの建物である。他にも大勢が記念写真を取っていた。土曜日なのでウォール街のビジネス戦士たちが見当たらないのは残念。
そこから5分ほど北西へ歩く。WTC跡地、いわゆるグラウンドゼロに到着。フェンスで囲まれていて中には入れない。フェンスの中は、土と資材と工作機械。フェンスの前は、9/11の死者リストや、まだツインタワーが立ってた頃の街の写真、ビルの中や下の広場の写真などが張られている。皆その前で記念写真を取っている。さすがにはしゃいでる人は少ない。
WTCの北東の角でバス6番を待つが、20分たっても来やしない。歩道に下から温風の吹きあげる鉄格子を見つけてその上で待つが、まだ夕方なのに寒くてたまらん。バスは断念して地下鉄の駅を探す。E路線で 4th、乗り換えて 34th St. へ。Manhattan Mall を通って地上に出る。Broadway St. に沿って北上していくと、だんだん人通りが多くなってきた。
タイムズスクウェア到着。巨大カップメンも見た。あたり一帯、大型ディスプレイの洪水だ。渋谷駅前より派手かも。みんな写真を撮っている。8th Ave. はどっち方向かいろんな人に尋ねてまわってたおばさんが、「誰に聞いても道を知らない」と怒っていた。
5:30 劇場へ。窓口でプリントアウトを渡し、チケットを受け取る($108.00)。開場は7:30 ということ。とにかく寒い。夕食にしようと東へ歩く。
ブロードウェー付近は、Restaurant and Bar という店ばかり。一人で食べてる感じはない。時間もたくさんあるし、ファストフードじゃないものを食べたいと思うが、なかなか一人でふらっと入れそうな店が見つからない。
寒さに我慢できず、44th のタイ料理店に入った。ファストフードに近い感じのカジュアルな店。レッドカレーを注文。熱いお茶ないかと聞いたがアイスティーしかないといわれた。
カレーはなかなかおいしかった。でもまだ6:10 だ。あと80分。トイレもあてにしてたが、この店に客用のトイレは無い。店を出る。
Broadway St. の角のトイザラスに入る。時間つぶしとトイレ。店内をぶちぬきで観覧車があり、大きな動く恐竜も。ゲームコーナーをチェックしたが、モノポリーとか Clue とか Pictionary とかのヌルいゲームしか置いてない。アメリカ人だもんな。
7:15 店を出る。劇場に近づくと入り口から左右に長い列。みんな指定席なのになんで並ぶのよ、つーか早く入れてくれ。みんな開場が待ちきれずに早く来てしまったのかも。列に売り子が近づいてきて、オフィシャルパンフレット$10 を売ろうとするがこれはパス。
やっとロビーに入り、バーで Hot Chocolate を頼む($2.5 + $1.0)。小さなプラスチックのカップ。まちがって席に持って行かせないためにか。席への入り口で今日の playbill をくれた。キャスト一覧や主要俳優のプロフィールなどが書かれている。席R-13は、1階左側のそこそこ後方。2階席が上からかぶさってくるようなところ。席について少しすると、撮影禁止のアナウンスが流れ、そのまま拍子抜けした感じで始まってしまった。
この「オペラ座の怪人」(The Phantom of the Opera)は、読んだことがあるので話の筋は知っている。音楽も好きで聴いていたので、どうしても一度観たかった。
生で聴くオペラ座の怪人は圧倒的だった。場面の変換や小道具もすごく、さすがに同じ演目を何年も続けている専用劇場だけのことはあった。歌の英語はやはり難しく、筋をあらかじめ知らなければ話を追えなかったかもしれない。
休憩を挟んで後半、ファントムがかわいそうでかわいそうで、涙が出たよ。もてない男の共感つーか。最後はスタンディングオベーション。みんなそうだと思うけど、自然に立ち上がって拍手喝采した。とてもよかった。
帰ってきてから調べたら、12月にはミュージカルの映画版が公開されることを知った。これは観にいかないと。ちなみに日本でも2005年1月29日と一ヶ月遅れで公開されるそうだ。この映画の Trailer もいい。
Broadway の歩道は大渋滞。人だらけで思う方向に歩くのもたいへん。車もあふれていて、バスなんか進みそうにない。立ってると寒いし、歩いて帰ることにした。44thから63tj、20分ぐらいだろう。さすがに途中から人の数は減ったけど、それでも歩行者が多いな。夜11:00ぐらいなのに。
なるべく宿の近くで夜食を買おう、と思ったが、60th のスタバをパスしたのが失敗だった。スターバックスなんてどこでも同じだと思ってるので、せっかくならチェーンじゃないところ、と思ったのだが。63th のDELI でベーグルを買ったけど、ベーグルが堅くてまずかった。クリームチーズだけで$2.00 もするし。紅茶$1.00 とあわせ、手に持って宿へ。
すこしテレビ(リモコン無し。本体のチャンネルは下方向しか効かなかった)を見て就寝。12:30とみた。携帯電話の電池がやはり持たなそうで、ほとんど切っているため時間を知る手段がない。今日も何度も時間を知りたいと思ったことがあった。時計を持ってくるんだった。