日本の会社だと、会社にかかってきた電話って手の空いた人が取る。だから会社にかけても、話したい相手が出るとは限らない。
相手がいなければ、電話を受けた人が伝言をメモして、電話の相手の机に置いたりと、他人にかかってきた電話のせいで仕事の手が止まったりと面倒だ。
アメリカの会社だと、一人に一人電話があることがほとんどだ。どんな下っぱでも自分の電話を持っている。たいてい留守電もついていて、本人がいなければすぐ留守電に切り替わる。
だから、他人にかかってきた電話はどんなに鳴っていても取らないし、取る必要もない。
日本では「電話を引く」というのがすごく高価なことだったので、自然とグループで一本の電話を共有する文化になったのだろう。アメリカでは加入金みたいなものはないので、必要になったら電話を増やし、不要になったら減らすだけだ。
日本でも固定電話の利用者数が減っていることから、最初にかかるお金が少なくなってきている。これが進んだとき、はたしてアメリカのように専用になるのか、それとも一旦できあがった文化から、今のようなまま続くのか。
人の電話で止まる業務を考えると、基本料なんて安いものだと思うので、これについてはアメリカ式に変わっていくといいなあ、と思う。